みとのひとりごと

40代独身、人生散歩中。

ビットコインに感じる世界の金余りの今。

 ビットコインをはじめとする仮想通貨にはたいして興味はないのだけど、その値動きを見ていて、切実の世界全体での金余り現象を感じている。1971年にブレトンウッズ体制が崩れ、世界の金融が金本位制でなくなって以来、各国が紙幣を刷りまくってきたが、BTCのまき散らす新たなブロックチェーンとマイニングという枠組み=共同幻想で、世界の金余りが極まれりという感じになってきた。一時220万円ほどになったBTCは今は175万円ほどと伸びやんできたが、バブルが終わったかどうかは定かでない。ビットコインは1年後には1000万円になってるかもしれないし、1万円に戻っているかもしれい。それは誰も分からない。それがバブルというものなのだから。ビットコインのこの3年間の上昇率は、遂に17世紀オランダのチューリップバブル(3年間)の上昇率を超えたとか超えないとか。(1630年代だったため、正確な数値はないらしいが、チューリップの球根は1年で1000倍近くになったとの話も)。

 まぁベネディクトアンダーソンではないが、所詮世界は想像の共同体なのだから、みんながビットコインがさらに上がると思えば青天井で上がるだろうし、ないと思えば値段がつかないほどに大暴落するだろう。ブロックチェーン、仮想通貨自体はすごい概念だとは思うのだけど、それとBTCの上昇は別問題で、ポジショントークを抜きにすれば、今がいずれ大幅な下落に向かうバブルのいずれかの局面であることだけは確かだろう。ただ今回のBTC上昇で図らずしも露呈してしまったことはある。BTCという不確かなものに投資しなければならないくらい世界はものすごい金余りだといことだ。リーマンショックから10年弱。世界各国はお金を擦り続け、世界的に株価は上昇。お金の行き場所はほんとうになくなっている。BTC、仮想通貨の急上昇はそんなことを肌で感じさせてくれる。金余りの時代の次に、世界はどこに向かうのか。けっこう数年以内に、今まで想像をまったくできなかった新たな枠組みが生まれているのかもしれない。今まで経験してこなかった新たな想像の共同体が生まれるのが、少しだけ待ち遠しい。