みとのひとりごと

40代独身、人生散歩中。

仮想通貨バブルはねずみ講ではなくかつての仕手株と全く同じ。

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 仮想通貨のことをねずみ講という人が多いんだけど、仮想通貨の本質はねずみ講というよりも仕手株とまったく同じなんだよね。それも1970-80年代の仕手株軍団のやり方と動きが酷使していると感じている。

 2009年のBTCの誕生から16年までの仮想通貨の動きは、一般への浸透も薄く、仮想通貨自体はまだ海のものとも山のものとも分からないものという意見が主流で(今も多くの層ではそうだが)、17年からの急騰を予想していた人はほとんどいなかっただろう。これは仕手株の第1ステージと同じだ。この期間に安値とマイニングで仮想通貨を増やす行為は、それまで100円だとか200円だとかの安値で放置されていた低位株を仕手筋が買い占める期間にまさに相当する。その後仮想通貨は17年に入り、お金2・0的なブロックチェーンの未来こそが最高という願望ニュースが入り交じり相場が過熱し始めるのだが、これは仕手株がものすごい特許を申請したただとか、すごい企業と新製品の共同開発に乗り出しただとかの話題先行型ニュースと全く同じような第2ステージとなる。その間に仕手筋は自分たちの持ち株をキャッチボールして、株価を吊り上げ情弱な素人投資家を誘い込むのだが、それがまさに今現在の状況と重なる。

 そして次が第3ステージとなるのだが、これこそ仕手株で最も難しい出口戦略にあたる。仕手筋は仕手株を仕込む過程で発行株式の大部分を所有しているので、これを全て手じまうためには、その値段で購入する相手が必要となる。これはなかなか至難の業で、多くの過去の仕手株もこのタイミングでつまずており、この期間に、素人にいかにはめ込めるかが最大のポイントとなる。今回の仮想通貨相場の場合、仮想通貨を仕手株化しようたくらんでいた本尊(初期参入者か投機目的で15年頃から参入した投機筋のいずれか)が、多くの仮想通貨で最高値を更新した11月あたりから出口戦略に向けて動きだしたと思われた。ただ仮想通貨の出口戦略は、これからなかなか難しい局面に入っている。本来なら仮想通貨の仕手筋が徐々に手仕舞いをはじめソフトランニングにもっていく予定だったろうが、昨年末から各国の仮想通貨規制のさらなる強化が進み、日本政府も重い腰をあげざる得なくなってしまった。そこに火に油を注ぐコインチェックでの不正ハッキングによるNEMの流出。仮想通貨の本尊は出口戦略に移るきっかを失い、かなり焦っているだろうと感じる。多分今仮想通貨が下げしぶっているのは、新規投資の増加ではなく、仮想通貨を仕込んでいるグループの必死の買い支えにあたると考えている。板が薄いことと利益が雑所得になる個人のの損失バイアスがフォローの風となり、今のところはなんとか暴落をさけられているが、どこかのタイミングで買い支えが不可能になった瞬間から、大暴落が始まるのは間違いないだろう。個人的には2、3月から仮想通貨全体がリバウンドのほとんどのない下げ相場に突入し、BTCですら、年末には10-20万円の水準となっていると考えているのだが。

 参考までに、主な仮想通貨の今現在の時価総額は、▽ビットコイン=約20.5兆円 ▽イーサリアム=約12・5兆円 ▽リップル=約5・5兆円 ▽ビットコインキャッシュ=約3兆円 ▽話題のNEM=約9200億円ほど。これが高いのか安いのか判断は個人の主観次第だけど、そんな価値はある風には個人的にはまったく思わないけどね。ちなみに主な日本企業の時価総額は、ソフトバンク約10兆円、トヨタ約28兆円ほどだったかな。あと世界最高の時価総額のアップルは100兆円弱だったはずだ。