みとのひとりごと

30歳を過ぎてから上京したアラフォーの関西人。独身。人生いまだ考え中。昭和の残香がするすみっこが好き。

人民広場の婚活傘。

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 仕事で8年ぶりに上海に行ってきた。街中は8年前と比べてもえらく清潔感を増し、初めて上海を訪れた20年前と比べると全く別世界だった。ホテルもバンド近くの1泊4000円くらいの中級ビジネスホテルに泊まったんだけど、清潔で日本のビジネスホテルと変わらない感じだった。まぁグーグル検索、ツイッター、ラインなどかなりネット規制はストレスだったが、まぁ生活水準だけ見たら都内とあまり変わらないように感じた。上海市内には20近い地下鉄の路線もあり、1時間ほどの距離でも7元(110円程度)で公共交通の安さも実感したし。

 そんな久しぶりの上海だが、一番驚いたのは市内中心部にある人民広場にある婚活傘の数だ。現地の人に聞くと、7-8年前から増え始め、今では1000本近い傘があるとのこと。システムは、傘の上の結婚相手の条件を書いた紙を置くだけ。傘のそばには婚活を仲介するおばちゃんたちが座っており、彼女たちに気に入った婚活傘の相手を指定してら、コンタクトを取れるしくみだ。つたない中国語(英語は全く通じない)で、おばちゃんたちに使用利用金などのシステムを訪ねたみたが、婚活条件を書いた紙を管理し仲介することで1カ月100~300元(1700円~5100円)程度の手数料が発生するらしい。それに1回ごとの交渉料金は別途発生するとか。まぁつたない片言の中国語なので間違っている可能性は高いが笑。

 婚活傘の上の紙に書かれている自己PRは多種多様でアメリカの大学院帰りの年収50元(900万円近く)のドクターから、年収5万元(90万円)ほどの中国のワーキングプアまでいろいろ。相手への条件も指定しまくる人から、全くの条件なしまで多種多様だった。あと戸籍が重視される共産党社会らしく、上海籍の人求むなどの条件もけっこう目についた。(話せないが見ただけでだいたい分かるのが漢字社会のいいところではある)。

 日曜日の人民公園には婚活傘をチェックする人で溢れており、本人よりも婚活者の両親らしく50-60代夫婦が熱心に婚活仲介ぼおばちゃんと話し込む姿が目立つ。中国の平均年齢はまだ日本より若いとは言え、ひとりっこ政策が長年続いた上海では婚活は命がけだ。日本と比べ物にならないくらい両親、家族、そして一族を大切にする中国人にとって家と家とをつなぐ結婚のハードルは高い。60代の老夫婦か婚活傘の上の紙に書かれたプロフィールと相手への条件を熱心に読み込み、仲介のおばちゃんと早口の中国語で熱心に話し込んでいる。その表情は真剣そのものだ。その様子を何気なくみながら独身アラフォーの日本人の僕は、近くの売店で6元で買った缶の青島ビールを飲みながら、小さくためいきをつく。世界中どこでもみんな婚活に大変だ。答えはすぐに見つかるわけはないが、でも一歩づつでも進むしかない。なんとなくそんなことを思う。そんな人民広場の昼下がりが、今回の上海滞在の一番の記憶かもしれない笑い。