みとのひとりごと

40代独身、人生散歩中。

結局、変化への原動力は不満。

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  アメリカのトランプ大統領誕生の熱気がとりあえず落ち着いた感がでてきたので、今頃になってとりあえずの感想を書いてみようかなと思って、ブログを開いた。トランプ大統領誕生の背景には、大きな期待を背負って8年前に生まれたオバマ政権への失望感が、大きい。当初オバマ政権は、格差社会アメリカを変えくれる期待感が熱気だっていたが、それはいつしか失望感に変わっていった。それが過激だけど何かを変えてくれるように感じるトランプ支持につながったのだろう。そもそも、オバマ政権の誕生の背景には、前ブッシュ政権の世界の警察を過剰に打ち出した政策への不満が大きかった。ブッシュ政権アフガニスタンイラクに攻撃を加え、中東を混乱させる一方で、アメリカ国内の格差をさらに大きく広げた。それがオバマ政権の呼び水となったのだが、それから8年が過ぎ、オバマは結局アメリカを変えることができなかった。

 そして今回トランプ政権が誕生した。民衆の不満が変化への原動力となったのだ。オバマ政権の誕生の時と同じように、でもさらに過激に。考えてみれば当たり前かもしれない。クリントンは、女性初だ言われるが、所詮旧来のエスタブリッシュに過ぎず、うっぷんのたまった世の中に変化をもたらしてくれる存在ではないだろう。クリントンがつい失言してしまった、トランプ支持者への「残念な人々」発言などは、完全な上から目線であり、不満溢れる世の中を変えることができる人間でないことは確かだ。その空気を世論という見えない風も、感じていたのだろう。

 今回のアメリカ大統領選挙は、一言でいうと、完全に「どっちが嫌いか」の不毛な戦いだった。両方とも敵が多すぎる厚顔無恥な存在だから、当たり前か。言うなれば、「うんこ味のカレーと、カレー味のうんこ」を選ぶ戦いであり、結局「トランプは嫌いです、でもクリントンはもーっと嫌いです」という戦いの上で、トランプが選ばれたに過ぎない。トランプ大統領決定からNYダウはさらに上昇し、急激な円安が進んだが、これはアホメディアの言っているようなトランプへの期待感ではない。主観だが、今回の上昇は単なるチャート的な戻り上げでしかなく、戻り上げは、材料出尽くしなどでも起こる。多分あと1カ月も経てば、NYダウは下げに転じ、日経平均もつれ安となり、円高も進行するだろう。それを大手メディアは、ほらみたことかと「トランプ政権への不満で株安、円高加速」と報じることも、勝手に予測している。もちろん投資は自己責任で笑。

 結局今回の大統領選でも分かったことは、変化の原動力となりうるほどの大きな不満が、アメリカ中に蔓延しているということだ。それはアメリカだけでなく、グローバル化に洗脳された世界の多くの国でも同じかもしれない。もちろん日本でも。長生きしたいなと最近思うことが多くなった。生への執着というより、これから変わる世界を見てみたいという熱望からだ。今の世界のシステムはどれだけの不満を吸収したら、バブルのように弾けるのだろか。歩み続ける時間だけがそれを知っている。