みとのひとりごと

40代独身、人生散歩中。

15年ぶりのパタヤ

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 今、パタヤにいる。夏休みの数日間の間だけだけど。マレーシアで少し仕事があり、その帰りに夏休みを取ってなんとなく立ち寄ってみた。
 実はパタヤに来るのは大学生の時以来なので、実に15年ぶりだ。しかし今やパタヤも中国人、中国人、中国人の嵐だ。日本人も盆時期なのでいるにはいるが圧倒的に少数派で、韓国人よりも確実に少ないだろう。
 夜のウォーキングストリートを歩いてみても、日本人の少なさに唖然とする。中国人のツーリストグループが色とりどりの旗に連れられて何十グループも通り過ぎる。大阪の心斎橋さながらの風景なのだが、今やこの風景は世界共通のものなんだろうなと再認識する。バンコクに比べるとまだまだ安いパタヤの物価だが、ウォーキングストリートだけは特別で、少し高めの店で食事をすると平気で2000ー3000円以上かかる。ゴーゴーバーもかなり値上がりしており、下手したら日本よりも高いくらいの印象だ。日本経済の弱さを肌で感じさせた。物価の高さにうちひしがれながらまだ安いソイ6のバービア街の飲みの場所を移す。

 でもそうは言ってもパタヤはまだまだ田舎街でもある。レンタバイクで20分も走れば少しひなびた海岸線に風景は変わる。
 今日、ひなびたパラソルが目に入った海のいえを偶然みつけた。地元の老夫婦が、ゆっくりとクロスワードをときながらコーヒーを飲んでいる横で、40バーツのココナッツジュースを飲む。風よけを首のまわりにつけてもらった老犬が眠そうに老夫婦のそばに寝そべっている。なんかゆっくりとした時間が流れる。少しベタな言い方だだけど、命の洗濯って感じだ。まだパタヤにもこういう場所があったのかとほっとする。
 明日にはバンコクに戻り、数日後には日本での当たり前の仕事の日常が始まる。世の中は変わる。それもかなり早いスピードで。変わる前の世界の片隅に、ほんの少しだけでもいいから、とどまっていたいな。そんなわがままなことを考えていた。

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アラフォーはこじらせ適齢期

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 浜崎あゆみの痛々しいインスタグラムなど、かつては輝いていたはずのアラフォーの迷走ぶりが目につくようになっている。でもそれは芸能界に限った話ではなく、僕の回りのアラフォーでも痛々しい言動がかなり目立つようになってきた。同じアラフォーとして、何故アラフォーは人を痛々しくなってしまうのか、考えてみた。

 例えばA子は、W大学卒業で昔はけっこう可愛い娘だったんだけど、30過ぎてから社内での自己主張を繰り返し孤立。会うたびごとに会社の悪口を撒き散らし出して、会いたくもなくなる。化粧も年々濃くなっているのに、痛々しい私ナチュラルメイクアピール。遂に会社を辞めて転職したが、自己評価の高い転職先でどうなることやら。B男も高学歴でアメリカ大学、大学院卒なのだけど、日本の会社には確実に馴染めず、自己主張を繰り返し、転職を繰り返すばかり。当たり前に転職ごとに待遇は悪くなるのだが、口癖「はぁー、俺運悪いわ」を繰り返すばかりで、本当に気持悪いこじらせ男になってしまった。10年前はグローバルの仕事を満喫し、優秀な印象だったのだけに、残念な感じマックスに。最後にC男。彼は基本いいやつなんだけど、少し精神を患ったことをきっかけに、不倫に走りだし、不倫相手の言い分をすべて信じ混む迷走ぶり。相手のだんなに裁判起こされそうな予感満々で。アラフォーの共依存は怖いなと感じさせてくれる。
 しかしみんな昔、つい10年前はけっこう勝ち組感があった奴なのに、アラフォーの声を聞く数年前から、急激にこじらせだしてしまった。その理由はなんだろうと考えてみた。たぶんそれは社会的役割の欠如かもしれない。こじらせアラフォーの多くは自己評価が高く、そして一時期は自己評価を満たされた時代があった。それがいつしかなくなり、アラフォーになった。その行き場のないもやもや感がこじらせにつながるのだろうか。たぶん、そんなに成功体験のない人間の方が、こうしたこじらせアラフォーにならないのかもしれない。
 でもまぁ考えてみたらこれは当たり前かもしれないな。だって平均寿命が90歳に近づき、街中に高齢者が溢れるなかで、これからの自分の余生を考えると、アラフォーはこじらせ適齢期なのかもしれない。家族がある人間はまだしも、これからの人生が見えないアラフォーは、こじらせるのは仕方ないのかも。もしかしたら、今のアラフォーのこじらせは、少し前の学生運動みたいなものなのかもね笑。まぁ僕も外からみたら、十分こじらせアラフォーなのかもしれんが。無自覚なだけで、よりひどいかもね笑。

 

蜂角鷹ハイボールが最近のお気に入り。

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 ビールのスーパーでの値上がりが世間の話題のようだが、個人的にはここ数年で大幅に値上がりしたウイスキーの方が問題だ。350缶6本のビールが1000円前半と90円近く価格が上昇したとされるが、国産ウイスキーの値上がりはそれ以上だ。

 お気に入りだった富士山麓は3年前は700mlで1000円以下で買えたのに、今では1600円となり1・6倍に。山崎なんて2000円以下だったが、今では3500円前後で、なおかつ品薄でネットでは7000円くらいする暴利価格。ウイスキーがこんだけ慢性的な値上げを行っても受け入れられているのは、多分インバウンド需要のおかげだろうな。中国人観光客が日本土産で高級ウイスキーを買いあさっているとも聞く。中国人の金持ちのせいで、日本人の庶民はちょっと高いウイスキーすら買えなくなっているのか。かなり悲しい。ただそこそこ高級なウイスキーはこぞって値上がりしている反面で、安価ウイスキーはあんまり値上がりしていない。トリスとブラックニッカが日本の安価ウイスキーの両巨頭だが、どちらも700mlボトルで700円前後とほとんど値上がりしていないので、嬉しい。しばらくはウイスキーならもっぱらこの2銘柄を飲む日々が続いていた。

 しかしこのたび、新たな安価ウイスキーを発見した。徳岡なるこれまで聞いたことがなかったメーカーが2月に発売した「蜂角鷹(はちくま)」だ。700mlボトルで800円前後の価格ながら、少し甘いテイストで飲みやすい。どうも山梨のワインメーカーがOEM生産しているようだ。なかなか飲みやすくかなりのお気に入りになり、最近この蜂角鷹のハイボールばかり、自宅では飲んでいる。値段と味のコスパを考えると、これはかなりお得。もし人気が出ても、値上げはしないで欲しいものだ;;

 

 

新世界と西成

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 久しぶりに大阪出張だったので、西成(あいりん)に泊まってきた。
まず、新世界をぶらりとと歩く。中国人観光が目立ち、通天閣の周辺は新しい串カツ屋ばかりで、昔とずいぶん変わっていて、なんとなく寂しい。そういえば昔通天閣の地下にあった将棋道場に通っていたっけ。それももう20年近く前なんだが。
昔の新世界の風景を探して、奥の路地を歩く。新世界東映の前を歩く。昔と同じままな風景だ。多分30年前から変わっていないだろう。「沖縄やくざ戦争」と「ひばりの弁天小僧」の2本立てがやっていたので、なんとなく中に入る。1300円。弁天小僧は1950年代、沖縄やくざは70年代の作品だろうか。まぁ館内のおっちゃんたちはほとんど60代後半以上なので、無難な選択なのだろう。
 映画館のシートに座り、なんだか違和感を感じる。あっ、灰皿がなくなっている。2年くらい前に行ったときは確かに、映画館のシートに灰皿があったはずなのに、なくなっていた。そしてスクリーンの横には「禁煙」の大きな文字。まぁ2年前の映画シートに灰皿があり、おっさんたちがタバコ吸いまくりの現状もどうかと思うが、灰皿がなくなってしまった現状が、なんかとても悲しい。
沖縄やくざ戦争」の中の松方秀樹、梅宮辰雄はどちらも若くてギラギラしていて、時の流れを感じさせる。映画の舞台(たぶん日本復帰後すぐ?)の沖縄はとても貧しくて、寂しくいたたまれなくなる。席替えもなく2本の映画がエンドレスで繰り返すのをなんとか見終わったので、映画館を後にする。

 新世界から西成の職業安定所の横を抜け、あいりん地区に入る。
新世界から少し歩いただけなので、そこには淀んだ空気が流れている。
おっさんんたちが道端に等間隔に意味もなくぼーっと座っていて、缶チューハイを飲んでいる。バラックのような飲み屋も多い。なんだかゆるく、不思議な時間が流れている。1泊800円の木賃宿に、50円の缶ジュースの自販機、100円均一の総菜ー。この値段設定は、今ではタイのカオサンより安いんじゃないのかな笑。
 昔は違和感を感じていた光景なのだけど、今の僕にはそのゆるさへの羨ましさの方が増しているみたいだ。おっさんたちと少し距離をあけ座って缶チューハイを飲みながら、空を見上げる。おっさんたちを眺めながら、あっ、俺ももうおっさんかと気づく笑。そんなことを考えてた、久しぶりの西成の昼下がりだった。 

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