近所のボロ家を業者が買い取って取り壊して建てていた新築戸建ての一軒家が、半年以上経っても売れていない。江戸川区のはじっこの駅から徒歩18分くらい。周辺も古い家並みで空き家も多く、なんとなく泥くさい地域で、なんとなくぱっとしない立地。この前無料配布している家のレイアウトをチェックしてみたのだが、2階建てで1階がLDK18畳、2階が3部屋(6,6、8畳)で、敷地は30坪ほど。家の前に車2台の駐車場がある。この物件で5980万円。諸経費を加えると購入には、6500万円くらいかかることになる。まぁ考えてみると、この辺の坪単価は100万円少しなので、30坪で土地だけで3000万円強、それに新築一軒家なので、そこまで高い設定ではないのだけれども、こんな場所のこんな家でも新築6000万円というのは、ちょっと適正価格からかけ離れていると感じてしまった。6000万円を1000万円頭金で、残り35年ローン(金利1%)だと、月の支払いは14万1000円。6000万円をフルローンなら、月16万9000円か。年収800万円くらいあればギリセーフだろうが、年収500万円くらいなら詰みそうな感じだなローンで。そんなことを考えながら、その売れない新築の前をいつも通り過ぎている。半年くらい値下げなしなのだが、このままこの価格では売れないだろうから、いくらまで値下げされるのか、勝手に楽しみにしている。不動産屋は単純に土地代と上物代、そして自分たちの利益を上乗せして価格を設定しているんだろうけど、近所のオラとしてはこの価格はまったく適正価格ではないなーと思わざるえないかと。ちなみにオラのこの家の適正価格は1000万円ダウンの4980万円なんだが、それでもオラは購入しないですけどね笑。
一方、オラの職場(浅草橋)の近くにあるバラック風な八百屋のお話。中古アパレル店が撤退した跡地に3年くらい前に進出してきたんだが、浅草橋というそれなりにテナント料も高い物件のはずなのに、その値段はだいたい向かいにあるライフの野菜の半分から3分の1だ。時期にもよるが今の時期あ、キャベツ1玉58円、レタス1玉78円、ネギ3本98円、枝豆4袋100円、とうもろこし4つ100円などなど…。ここで野菜を買い始めると他の店で買う気がしなくなって、最近かなりの頻度で帰り道でここで買い物するようになってるオラです。ちなみにここまで野菜の価格が安い理由は、関東近隣の農家から売れ残りを仕入れているのは当たり前として、従業員は店長のおっさんを除いてほとんど外国人(東南アジアかネパール系)で、人件費もかなり抑えていると思われる。あと基本売り切りスタイルの毎日仕入れなので、在庫を残すよりも、低価格で毎日売り切ることを重点に置いていいて、4時過ぎから安い価格からさらに値下げしているんだよね。この店は逆に、ちょっと適正価格からかけ離れて安すぎることに、不安を感じている。1玉58か68円のキャベツが毎日店頭に並んでいるのだが、それでもそこに利益があるのだろう。リアルな話ここで野菜を全て買っていれば、月食費5000円以下で暮らすことも可能な気がする。結局何を言いたいかというと、世の中には適正価格とかけ離れて売られているものが、実は世の中に至る場所にあるということだ。特に現状維持バイアスを貫く店舗やサービスにそういうことが多いようにも感じる。(逆にメルカリあたりの方が適正価格に近く、激安商品は少ないように感じる)
世の中の適正価格は実は意外と範囲が広く、自分の適正価格を人に押し付けるのは論外だが、自分の適正価格の外のもののけっこう世の中には多く、それを見つけることが、自分の今の楽しめる暮らしにつながってことにも感じる。それをいかに見つけるかどうかで生き方は変わってくるのか。なんとなく、そんなことを無責任に考えている。