みとのひとりごと

40代独身、人生散歩中。

世の中は複雑化しているのではなく、ものすごく単純化している。

 あいにくの雨降りなので、朝から無目的に家でだらだらと飲んでいる。紋切型の転生モノのアニメをながら視聴しながら、哲学系や歴史系の本にだらだらと目を通しているうちに単純な現代の法則に改めて気づき、少し嫌な感じになっている。

 多くの自称識者が世の中のVUCAの時代とのたまい、多様性、自分らしさをどや顔で叫ぶがそれは全部、世の中のメインの流れではなく、ほんの枝葉の話だ。今、世の中は複雑化しているのだなく、逆にものすごく単純化している。そもそもグローバル化とは、強者の理論を強要して、世界の仕組みを同一化し、世界を単純化することなのだが、その勢いがコロナ禍後に一気に加速している。ある意味過去の世界、とりわけ大航海時代前の世界は、価値観が違う世界はお互いに存在しないようなものだった。コロンブスアメリカ大陸発見を皮切りに、欧米諸国がこぞって強奪を始めたが、それ以前の世界はそれぞれのエリアが自分たちのルールで動いていた。それは地球そのものは多様性を持つ複雑化する世界だが、個人のまわりは単純化した世界だった。その時代がよかったどうか分からないが、それはそれでそういう時代だった。当たり前だが現在の単純化した世界がため、多くの人が同一ルールに参加を強要される、そしてもめ事の数が増える。中国、ロシア、北朝鮮、アフリカの独裁国の問題もある意味、自称先進国が同一ルールを強要されたことで起こった問題であることは確かだ。それが、ある種の世界的なプロレス的なごぜりあいを巻き起こし、強制的にまきこまれた被害者を苦しめる。

 閑話休題。このまま世界の単一化、単純化が続くのならは、そんな世の中での生き残り方は、至極単純だ。それはものすごくダサいことなのだけど、とにかく「長いものに巻かれる」ことだ。それも日本ではなく世界的な長いものにだ。アメリカはリーマンショック後、日本ではアベノミクス後の金融緩和で規律を失い、そしてコロナ禍での加速で、金持ち(持てるもの)有利な社会がとてつもなく加速をしている。庶民でもここ数年で先進国の株やインデックスに全投資すること(それまでの金融セオリーでは最悪なやり方と言われていたが)で、一気に小金を稼ぐことに成功した。特に資本主義に貢献しないケチケチ生活で米国投資一辺倒なレバレバ族が成功しているのは、明らかにおかしい事例なのだが、それが今の事実でもある。この金融バブルはいつかは弾けるだろうが、弾ける時期は分からず、弾けた場合もこれまでの歴史が証明しているように、投資してない人間も無傷でいられるわけがないのだから、今はただいつかは弾ける金融バブルにのっかるしかないということなのだろう。世界が同一ルールを強要され、ますます単純化する世の中で、やることは、みんなの真似をして長いものに巻かれるしかない。本当につまらない世の中になってしまったもんだ。ただあまりにも長いものに巻かれるのはつまらないので、もう少しだけは、違う方法も模索していきたいのだけど。