昔から在日外国人の生活に興味があり、ここ10年は東京で日本語学校のボランティア教師をしているので、最近の外国人の給料事情にけっこう詳しくなってしまった。10年ひと昔というが、15年から10年前はまだ日本で働いている外国人の仕事は飲食業や土方系などが中心で、給料もそんなに高くなかった。特にアジア系は月収が低く、月15~20万円(手取り年収200万円前後)くらいが中心で、彼ら彼女らは給料の安さになげき、それでも本国よりは給料が高いと仕方なく納得している状況だった。
だがその在日外国人の働き方も一変し、大金持ちでなくても、日本で働く外国人の給料は働き方の変化とともに、大幅に上昇している。バカな日本政府は外国人を安く安く使おうと必死だが、現実はすでにそのステージをだいぶ過ぎていることが明らかだ。特にIT関係の仕事は日本人、外国人の給料差は今はほとんどなくなっており、使えない日本人よりも在日外国人の方が、高い給料をもらっているのも普通のことだ。円安で彼ら彼女らは懐が厳しいというが、それは円給料の日本人も同じなんで、そこは無問題。
最近なんとなく聞いた仕事関係や日本語ボランティアで知り合った外国人の給料を羅列するとこんな感じ。▽中国人Aさん男=30代半ば(中国人経営企業のIT関係、年収600万円前半)、▽台湾人Bさん女=40代半ば(欧米系企業マーケティング、年収1000万円超)、▽インド人Cさん男=30代半ば(大手有名コンサル、年収1000万円超)、▽中国人Dさん=20代後半(日本企業IT派遣、年収400万円ほど)、▽ベトナム人Eさん男=30代前半(日本企業IT派遣、400万円ほど)などなど。そして彼ら彼女は皆、自分が特別でなく、ごく普通の在日外国人という認識でいる。
リアルな話、日本人の同年代より在日外国人の方が給料高めの人がかなり多い印象。さらに彼ら、彼女らは、特に中国人は日本への定住志向が多い人も多く、比較的物価の安い江戸川区や葛飾区に30年超ローンで3000万円前後の中古マンションを購入した人(独身、家族持ちに限らず)もかなり増えてきている。日本に旅行に来ている現地の中産階級も日本のごく普通のサラリーマンよりぶっちゃけお金持ちの状況だが、日本で働く普通の在日外国人は普通の日本人よりも普通に高い給料をもらいつつある。そんな悲しい現状だが、この状況はこれからさらに加速するのは避けられないんだろうな。